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こんなん好きかな

BRUTUS、お前もか。
ということで雑誌BRUTUSで若冲特集やってるので買った。
図版も綺麗に印刷されている。
今回展示されていない絵も、かなり素敵なので興味ある方は是非。

というか、何だかんだ言って、本物を見る機会なんてそうそうないので、ちょっと上野まで行ってきてはどうですか?
で、混雑しているので全部近くまで行って見るのは大変だと思うけれど、気になるものはぐぐっとにじり寄って見て欲しい。
ライブハウスで、1メートル近くで観るだけで生々しさが全然違うのと一緒。

これは何かの本で知ったことなんだけれど、日本画と西洋画では構図が違う。
奥行きの表現も、日本画はフラットで西洋画は遠近法があって…というのはあるんだけれど、画面構成も、西洋画はドッシリと安定していて、日本画は動きがある。
一般論だけれど、見ればすぐに分かる。
西洋画は、正三角形とかが構図の基本にあって、それが宗教的な威厳をもたらしている。
絵に中心があって、そこから拡散していくような。

では日本画はというと、特に横長のものは分かりやすいと思うけれど、阿吽の構図になっている。
開いて、閉じる。
画面の右と左で、右に大きく動物が描かれていれば、左はかなり抑えて描かれているはず。
縦長の場合も、左右対称なんてことはまずないです。

上野の展覧会は若冲以外の同時代の画家の作品や、江戸時代の風俗を伝えるような絵が色々紹介されているので、もしかしたらそれによって、若冲の個性が明確に伝わるかも知れない。
圧倒的にモダンです。フューチャリスティック。

まぁ絵に関しては、シュルレアリスムかぶれなのでかなり偏った意見なので、あれですが。
シモがオランダでフェルメール見てきたみたいなので羨ましい。
全然違うけれど、シモはきっと四谷シモンの人形好きだと思うよ。
今書いてみて名前がかぶってることに気づいた。
ムタ君って美術だと何が好きなんだろう?

うーん、やっぱり、1枚でもいいから、まともに絵と対話してみたかったなぁ。
折角の若冲。
絵って動かないのに、自分の視点が動くことで、ひとつの作品から幾つも発見があるんだよね。

あと、細密画ってあるじゃないですか。
ボタニカル・アートとか、魚介類とか昆虫の絵とか、産毛まで描きこまれているような。
あれも写真だとピントの合うところと合わないところがあるから、実は絵じゃないと表現できない領域だったりする。
写真は勿論、それを利用した表現だったりもするのだけれど、そこも面白いなぁと思う。

凄く気の合う友人が、イギリスで大英博物館とか行ったらしいので、何が気に入ったのか聞いたのだけれど、「印象派」って言われて、当時澁澤龍彦の影響でシュルレアリスムにしか興味のなかった俺は「だっせー!」と言い放ちました。
ごめん。
シュルレアリスムもダサいよね。
いいじゃん、そんなの。ね。
でも、空間を埋めるためにセンスのない、エッジのない、生気のない、しょーもない絵をかけているのを見るとうわ~って思う。
ちょっと笑えるくらいまでいってるとそれはそれでいいけどね。

日常はノイズでいっぱいだ。
良くも悪くも。
今日ね、23時過ぎに外を歩いていたら、空が青かったんだ。
月はまぶしくて、絵本みたいだったよ。
新しい街灯は明るすぎて、コンクリートの階段を照らしていて、それでまたしょんぼりしちゃった。
あぁ、でも、70年代に青春を謳歌した人も、江戸時代の人も、それぞれの最先端を生きたんだ。
未来にも過去にも生きられない。

若冲の絵を見たり、考えたりしながらLONNIE LISTON SMITHのオリエンタルでさえある不思議ジャズを聴くのは、オツなもんです。

僕が何か見て 素晴らしいって思ったってことは
君に伝えたいっていうことなんだよ

次回へつづく。

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